2013年05月17日
【藍より青く】の中心で愛を叫ぶ-第二回-
こんにちわ!
はじめましての人ははじめまして!
前回の続きです。前回のブログ→こちら
前回のコメントで大阪のきんなごさんに一ヶ所場所を教えていただけました。ありがとうございます。
まさか木まで植えて撮影したなんて想像もしてなかったです。場所の考察はまとめて次回行いたいと思いますのでその他にもご存知の方がいらっしゃったら次回までにお教えください。地図にまとめます。
藍より青くのこともっと知りたくて当時のグラフNHKを4冊ほど取り寄せた。
こんなの。

まだ封を空けてはいませんのでまだどんなことが書いてあるのかわかりません。次回までには読んでおこうと思います。
今回はあらすじメインになると思います。
(前回同様、詳しいネタバレがありますのでストーリー知りたく無い方はスルーでお願いします。)
*.♪。★*・゜・*♪*.♪。★*・゜*.♪。★*・゜・*♪*.♪。★*・゜*.♪。★*・゜・*♪*.♪。★*・゜*.♪
・浜島の騒ぎからも二人は何事も進展はなかったが、また二人の間を取り持ったのは明だった
郵便局からの帰り道である山道でラッパを吹くということにかこつけて偶然を装い二人を会わせる作戦だった。
この作戦は成功し、二人は真紀のお昼休みの時間に周りには秘密裏に毎日のように会うことになる。
なぜ秘密にしないといけないのかは周一の気持ちにあった。
二人で会っているということを知った、周一が寝泊まりする(当時の若い漁師は一ヶ所に集まって寝る)家の長、鯵河は周一になぜ隠すのかと詰め寄る。周一は入営する身で結婚するということは真紀のことを考えるとできないと話す。会っているのが公になれば結婚話が出て、出征する兵士との結婚は世間の目からも女性側は断ることができなくなると。しかも戦死でもするものなら真紀は苦しい思いをするだけだと。周一は想い出だけ持って島を出たいと話す。鯵河はその気持を汲み取った。
だが真紀はそうではなかった。なんで隠さないといけないのかとあたしに本気じゃないんでしょと拗ねて喧嘩をする。
・一度だけ月の下で会いたいと周一は言った
家をこっそり抜け出し待ち合わせの浜へ来た真紀。砂浜で座り話をしたがそれ以上の進展があるはずなかった。
ただ、この抜けだしたのがきっかけで真紀の父親にばれた。翌朝それを聞いた周一は校長のところへ自分から行くと真紀に言った。真紀は許してもらうために行くものだと思っていたが、実際周一はもうこれっきりで会わないと言いに行ったのである。
もちろん周一の両親にも知れる。親は結婚したけりゃ遠慮することないと言うが周一は校長と約束したからと頑なだった。
・早朝一日分の水を共同井戸から汲み上げて運ぶのがどこの家も毎日の日課だった
まだ上水道の整備もされていないので、早朝水を運ぶのは真紀と妹の日課で、日曜学校が休みの日は父行義も加わり3人で汲みに出かけた。
ここで待ち伏せしていたのが明だった。行義にバレないように妹に用があるように見せかけて妹を通じて真紀にメモ紙を渡してもらう。
周一の宿に来て欲しいと周一が書いたかの様に見せるメモだった。もちろん真紀は周一からと信じて行ってみると周一が呼んだのではないということに周りの動き方で察する。周一とは話さず、帰るという真紀を引き止めた周一。堰を切るようにお互いの思いをぶつけ合った。
・もう一度会うことを許して欲しいと周一は行義にお願いする
結婚したいとは言わない代わりに会うことだけを許して欲しい。結果は予想通り、行義は前回の約束を破った者が言う新しい約束は信頼出来るはずがないと全く許す気配はなかった。
・宿の長鯵河は妻の良を連れて校長宅へ向う
周一の父、母は周一から何もしないでくれと頼まれていたが、周一が漁に出て、留守のある晩、鯵河夫妻に仲人をお願いして行ってもらうのであった。
ここで牛深の風習が出てきます。
仲人は明るいうちから提灯を持ちお嫁さんのお家まで正装で訪ねるというもの。これはお嫁さんを貰うということを人にしらしめるためである。そしてこれは同じ事を3回繰り返します。1回目は嫁貰いのお知らせ。2回めに縁談の切り出し。これをどんないい縁談であっても必ず一回断る。3度目にしぶしぶ折れたと言う形で認めるというような流れである。
訪ねてきた鯵河に聞いた。これは周一の意志も含まれているのかと。まさか仲人に頼まれている人が本人の意志が含まれていないと言えるはずがない。また約束を破りやがってと鯵河を怒鳴って帰らせた。
翌日真紀を我が子のように可愛がっていた郵便局の局長は鯵河邸に怒鳴りこむ。このことで周一は前日のことを知るのである。
周一は父に詰め寄るるが、男には何が何でも自分の意志を突き通さないと行けない時があると諭される。一方周一の母キクは逆に郵便局へ怒鳴り込む。再度周一は行義のところへ行ってお願いするが全くもって許されなかった。もう絶望に近かった。
・校長の教え子が戦死をした
行義は、この国のために自分を捨てることこそ男としての本懐ではないかと出征する生徒を送り出すときの言葉で言っていた。
そしてそういいながらも戦死する可能性がある周一に対しては結婚を認めない。
戦死と直面し校長としての自分と真紀の父親としての矛盾に気付く。だがこれでも考えが変わることはなかった。
お寺の和尚に本心を語ったりもするのであるが和尚はどちらにも味方はしないという。そして行義は娘のためなら憎まれ者になると強く思うのであった。
・周一は宿の友人たちと真紀を連れ去り、いわゆる拉致監禁籠城作戦を考える
それから鯵河は4回行義のところへ行くがまったくダメであった。週一の入営まで8ヶ月だった。駆け落ちまではできないとなると考えたのが許してもらえるまで拉致監禁籠城だった。青年5人は意気揚々と真紀の帰り道の山道まで行ったものの実際真紀を目の前にすると、触れたことのない女性というものを意識しすぎて誰も動ける者はいなかった。真紀は不思議そうな顔をしたが青年たちはみんな大笑いする。
・周一の母キク再度行義のところへお願いに行く
今度はあっさりと結婚を許すと言われる。ただし条件が婿養子ならばという。実質許さないということだった。それから周一は母に止められたり、真紀のことを考えると会いに行かないほうがいいとまた思い、待ち合わせの山へ行かなくなった。しばらく会えない日々が続く。兵隊検査もあり周一は合格した。時間がなかった。会えない間お寺の生臭坊主が真紀にある方法を吹き込む。
・真紀家出を決意
前日のうちから妹だけには話し、寝起きの行義に子供が出来たと言って家を飛び出す。子供ことはもちろん嘘なのだ。そして浜崎と言う場所で連絡船に乗り家出をする。
この浜崎と言う場所は今の牛深の瀬崎で間違いないですよね。
行義は周一の実家に怒鳴りこむ。娘をどこに隠したと。実家のお手伝い波が鯵河の宿にいる周一に伝えに走る。行義が来るからとにかく急いで逃げろと。そのとき下から行義の声がする。慌てて周一は2階からはしごを出して下に飛び降り浜まで駆けて逃げた。なぜがつられて鯵河のオヤジまで逃げた。
読んでて吹き出しました。笑った笑った。
・それぞれの気持ち
街中探すが真紀は見つからなかった。崎津の旅館を経営する知人の家へ隠れていた。それを知っているのは妹嘉恵だけだった。
心配な数日が過ぎお寺の和尚が行義を尋ねた。ここまで来れば当人の気持ちに任せるしかないと諭す。和尚の言葉に真紀が自分で思いついた計画ではないと悟る。真紀が嘘をついたと思ったことがかなりショックだったのだろう。真紀が嘘を自分で考えたのではない。これが行義の気持ちを楽にさせた。周一の宿仲間3人が行義にお願いに来た。追い返した。妹嘉恵はその日父に慣れないながらごちそうを用意する。それは姉が居なくても行義と嘉恵二人でこの家はやっていけると証明するために無理したごちそうだった。何も言わなくてもその気持ちがわかっていた行義はこれだけ二人でもやれるのだから真紀が帰ってきても勘当してやる、真紀は困らせたと思ってるだろうがこっちは全然困っていないと強がりを言う。ゆるゆるの失敗した茶碗蒸しを食べながら。
翌朝、行義は嘉恵に居場所を知っているなら呼んで来てくれと頼む。許すという言葉を初めて言った瞬間だった。
【お父さん、好いとる お父さん、大好きばい】
嘉恵が泣き声で言う。僕も泣いていた。
・結婚式
ここでも牛深の風習が出てくる。婚礼の始めの儀式。婿の友人がおしろいを塗り口紅など女装をしお嫁さんの自宅へ挨拶に行く。これはお嫁さんを引き立たせる為のものだ。そして花嫁はおくり御膳といってお吸い物とお赤飯をいただく。花婿の家へ行くとしばらく食べることができなくなるため出発前に食べるということだ。そのあと花嫁行列へと続くのだ。
そしてここからはわたしも全く聞いたことがない風習が出てくる。この日花嫁の家族は花婿の家へは行けないことになってるらしい。一緒に着いて行くのは叔父や叔母であり親しい他人だそうだ。
そしてもう一つ。結婚式に花婿は式にでないとのこと。これは式の日は決めてもその日に男が海に行ってることが多かった為だろうか?と文中に書いてあった。その日例え漁にでていなくて、家に居たとしても式には出ない習わしだったそうだ。披露宴の最後に少し顔をだす程度。
この2点ほんとなのだろうか?その他は実在することだったのでこれも架空ではないような気がして。
それにしても面白いですね。気持ちが入りすぎてあらすじ随分長く書いてしまいました。この後、周一の実家で嫁として、嫁ぐことがどういうことかを試行錯誤しながら真紀は成長していくわけですが、ここからのストーリーは牛深関係なくなるし私は好きではないのでラストまでほんとに超特急でいきますよー。
嫁姑問題、お手伝いさんとも他人行儀は嫌なの、喧嘩もしながら絆を深めたい――→周一入隊の日が近づく、もし死んじゃったら真紀はこの家から出ろと言われる――→周一出征――→なんやかんやあって嫁らしく成長する――→実家に帰った時に子供が出来ていることに気がつく――→まさに産もうとしている時に周一の幻影を見る――→子供(周太郎)が生まれたが、南太平洋方面で周一が戦死した通知を受ける――→終戦――→ずっと造船所へ行っていた周一の弟帰ってきて真紀に惚れてアプローチもちろん断る――→居づらくなり周一の実家を出てまた行義たちと暮らす――→鹿児島から出稼ぎに来ていた男にまた言い寄られる断る――→周一の弟結婚したがその嫁が嫉妬で真紀に言いがかり弟やっぱり真紀が好き――→男ばっかり寄ってきて問題ばっかり起こる(自慢か)もう嫌になっちゃう遠見浦に居られないわ(ここまで上巻)――→大分の日田に周一の戦友を訪ねるがもう病気でなくなっててそのお父さんに気に入られて一緒に暮らさないかと言われるが断る――→福岡に行き軍手を作る工場で働くがそこで出会った同世代の女性に一緒に東京に行こうとそそのかされ行くことにする(福岡滞在半月w)――→博多駅で一緒に行くはずだった女性は戦争行っていた旦那が帰ってきたのでやっぱり行けなくなったwと言われ一人東京へ――→闇米の担ぎ屋などをしながら未亡人友の会みたいなものを作る――→なんとかしてみんなでアイスキャンディ屋をやる――→儲かりだす――→ラーメン屋に鞍替え――→独立して中華料理屋――→下巻でも相も変わらず、闇米の仕切り屋や疎開で一時遠見浦で会ったことがある教授、その知り合いの商社の社長とかもてまくるが一応全部破談――→周太郎この間に大学生になるが3年の時に急に辞めたいと言い出す――→とりあえず休学して父親像を求めたのか鹿児島枕崎で漁師を1年半やって帰ってくる――→やっと大学に行ってくれると思ったらメキシコのエビ会社で働くと言い出す――→この頃はもう妹は結婚して遠見浦で生活、東京で一緒に生活していた行義が病気で亡くなる――→メキシコに行く前に母子で旅行に行くことに場所はグアムやサイパン――→周一はこの辺りの海域でなくなったのだろうかと思いにふける――→真紀の人生と周太郎の人生を振り返る――→いきなり周太郎、かあさん結婚したい人がいるんだ宣言・・・――→完
うーん。ね、なんなんだこれでしょw
当時テレビドラマを見てた人は成長する真紀に元気をもらった・・・そうだ。
確かに戦争未亡人は多かったでしょう。その人達には勇気になるんだろうな。そう思うと感情移入できなくもない・・・が戦争を知らない私が純愛小説をうたっているものを読んだ時の感想は違うものになった。だって、結果真紀は最後まで再婚はしませんが相手のタイミングとかが会わなかっただけで気持ちはフラフラしてるんだもん。もてまくるのは仕方ないとしてそれあんたも気があるからじゃんみたいなイライラ。弱ってる時には男にすがろうとしたりして、おいおい周一のこと忘れたのかよって思いながら読んだ。リアルならば人なのでそういうこともあるだろうと思う。僕は純愛小説が読みたかったのだ。最後メキシコ!?グアム!?サイパン!?・・・
そういった感想で【藍より青く】次回評定します。
ちょっと終盤悪意あるまとめに見えるかもしれませんが叩くのは次回までちょっと待って下さいm(__)m
今回も長いお付き合いありがとうございました。
はじめましての人ははじめまして!
前回の続きです。前回のブログ→こちら
前回のコメントで大阪のきんなごさんに一ヶ所場所を教えていただけました。ありがとうございます。
まさか木まで植えて撮影したなんて想像もしてなかったです。場所の考察はまとめて次回行いたいと思いますのでその他にもご存知の方がいらっしゃったら次回までにお教えください。地図にまとめます。
藍より青くのこともっと知りたくて当時のグラフNHKを4冊ほど取り寄せた。
こんなの。

まだ封を空けてはいませんのでまだどんなことが書いてあるのかわかりません。次回までには読んでおこうと思います。
今回はあらすじメインになると思います。
(前回同様、詳しいネタバレがありますのでストーリー知りたく無い方はスルーでお願いします。)
*.♪。★*・゜・*♪*.♪。★*・゜*.♪。★*・゜・*♪*.♪。★*・゜*.♪。★*・゜・*♪*.♪。★*・゜*.♪
・浜島の騒ぎからも二人は何事も進展はなかったが、また二人の間を取り持ったのは明だった
郵便局からの帰り道である山道でラッパを吹くということにかこつけて偶然を装い二人を会わせる作戦だった。
この作戦は成功し、二人は真紀のお昼休みの時間に周りには秘密裏に毎日のように会うことになる。
なぜ秘密にしないといけないのかは周一の気持ちにあった。
二人で会っているということを知った、周一が寝泊まりする(当時の若い漁師は一ヶ所に集まって寝る)家の長、鯵河は周一になぜ隠すのかと詰め寄る。周一は入営する身で結婚するということは真紀のことを考えるとできないと話す。会っているのが公になれば結婚話が出て、出征する兵士との結婚は世間の目からも女性側は断ることができなくなると。しかも戦死でもするものなら真紀は苦しい思いをするだけだと。周一は想い出だけ持って島を出たいと話す。鯵河はその気持を汲み取った。
だが真紀はそうではなかった。なんで隠さないといけないのかとあたしに本気じゃないんでしょと拗ねて喧嘩をする。
・一度だけ月の下で会いたいと周一は言った
家をこっそり抜け出し待ち合わせの浜へ来た真紀。砂浜で座り話をしたがそれ以上の進展があるはずなかった。
ただ、この抜けだしたのがきっかけで真紀の父親にばれた。翌朝それを聞いた周一は校長のところへ自分から行くと真紀に言った。真紀は許してもらうために行くものだと思っていたが、実際周一はもうこれっきりで会わないと言いに行ったのである。
もちろん周一の両親にも知れる。親は結婚したけりゃ遠慮することないと言うが周一は校長と約束したからと頑なだった。
・早朝一日分の水を共同井戸から汲み上げて運ぶのがどこの家も毎日の日課だった
まだ上水道の整備もされていないので、早朝水を運ぶのは真紀と妹の日課で、日曜学校が休みの日は父行義も加わり3人で汲みに出かけた。
ここで待ち伏せしていたのが明だった。行義にバレないように妹に用があるように見せかけて妹を通じて真紀にメモ紙を渡してもらう。
周一の宿に来て欲しいと周一が書いたかの様に見せるメモだった。もちろん真紀は周一からと信じて行ってみると周一が呼んだのではないということに周りの動き方で察する。周一とは話さず、帰るという真紀を引き止めた周一。堰を切るようにお互いの思いをぶつけ合った。
・もう一度会うことを許して欲しいと周一は行義にお願いする
結婚したいとは言わない代わりに会うことだけを許して欲しい。結果は予想通り、行義は前回の約束を破った者が言う新しい約束は信頼出来るはずがないと全く許す気配はなかった。
・宿の長鯵河は妻の良を連れて校長宅へ向う
周一の父、母は周一から何もしないでくれと頼まれていたが、周一が漁に出て、留守のある晩、鯵河夫妻に仲人をお願いして行ってもらうのであった。
ここで牛深の風習が出てきます。
仲人は明るいうちから提灯を持ちお嫁さんのお家まで正装で訪ねるというもの。これはお嫁さんを貰うということを人にしらしめるためである。そしてこれは同じ事を3回繰り返します。1回目は嫁貰いのお知らせ。2回めに縁談の切り出し。これをどんないい縁談であっても必ず一回断る。3度目にしぶしぶ折れたと言う形で認めるというような流れである。
訪ねてきた鯵河に聞いた。これは周一の意志も含まれているのかと。まさか仲人に頼まれている人が本人の意志が含まれていないと言えるはずがない。また約束を破りやがってと鯵河を怒鳴って帰らせた。
翌日真紀を我が子のように可愛がっていた郵便局の局長は鯵河邸に怒鳴りこむ。このことで周一は前日のことを知るのである。
周一は父に詰め寄るるが、男には何が何でも自分の意志を突き通さないと行けない時があると諭される。一方周一の母キクは逆に郵便局へ怒鳴り込む。再度周一は行義のところへ行ってお願いするが全くもって許されなかった。もう絶望に近かった。
・校長の教え子が戦死をした
行義は、この国のために自分を捨てることこそ男としての本懐ではないかと出征する生徒を送り出すときの言葉で言っていた。
そしてそういいながらも戦死する可能性がある周一に対しては結婚を認めない。
戦死と直面し校長としての自分と真紀の父親としての矛盾に気付く。だがこれでも考えが変わることはなかった。
お寺の和尚に本心を語ったりもするのであるが和尚はどちらにも味方はしないという。そして行義は娘のためなら憎まれ者になると強く思うのであった。
・周一は宿の友人たちと真紀を連れ去り、いわゆる拉致監禁籠城作戦を考える
それから鯵河は4回行義のところへ行くがまったくダメであった。週一の入営まで8ヶ月だった。駆け落ちまではできないとなると考えたのが許してもらえるまで拉致監禁籠城だった。青年5人は意気揚々と真紀の帰り道の山道まで行ったものの実際真紀を目の前にすると、触れたことのない女性というものを意識しすぎて誰も動ける者はいなかった。真紀は不思議そうな顔をしたが青年たちはみんな大笑いする。
・周一の母キク再度行義のところへお願いに行く
今度はあっさりと結婚を許すと言われる。ただし条件が婿養子ならばという。実質許さないということだった。それから周一は母に止められたり、真紀のことを考えると会いに行かないほうがいいとまた思い、待ち合わせの山へ行かなくなった。しばらく会えない日々が続く。兵隊検査もあり周一は合格した。時間がなかった。会えない間お寺の生臭坊主が真紀にある方法を吹き込む。
・真紀家出を決意
前日のうちから妹だけには話し、寝起きの行義に子供が出来たと言って家を飛び出す。子供ことはもちろん嘘なのだ。そして浜崎と言う場所で連絡船に乗り家出をする。
この浜崎と言う場所は今の牛深の瀬崎で間違いないですよね。
行義は周一の実家に怒鳴りこむ。娘をどこに隠したと。実家のお手伝い波が鯵河の宿にいる周一に伝えに走る。行義が来るからとにかく急いで逃げろと。そのとき下から行義の声がする。慌てて周一は2階からはしごを出して下に飛び降り浜まで駆けて逃げた。なぜがつられて鯵河のオヤジまで逃げた。
読んでて吹き出しました。笑った笑った。
・それぞれの気持ち
街中探すが真紀は見つからなかった。崎津の旅館を経営する知人の家へ隠れていた。それを知っているのは妹嘉恵だけだった。
心配な数日が過ぎお寺の和尚が行義を尋ねた。ここまで来れば当人の気持ちに任せるしかないと諭す。和尚の言葉に真紀が自分で思いついた計画ではないと悟る。真紀が嘘をついたと思ったことがかなりショックだったのだろう。真紀が嘘を自分で考えたのではない。これが行義の気持ちを楽にさせた。周一の宿仲間3人が行義にお願いに来た。追い返した。妹嘉恵はその日父に慣れないながらごちそうを用意する。それは姉が居なくても行義と嘉恵二人でこの家はやっていけると証明するために無理したごちそうだった。何も言わなくてもその気持ちがわかっていた行義はこれだけ二人でもやれるのだから真紀が帰ってきても勘当してやる、真紀は困らせたと思ってるだろうがこっちは全然困っていないと強がりを言う。ゆるゆるの失敗した茶碗蒸しを食べながら。
翌朝、行義は嘉恵に居場所を知っているなら呼んで来てくれと頼む。許すという言葉を初めて言った瞬間だった。
【お父さん、好いとる お父さん、大好きばい】
嘉恵が泣き声で言う。僕も泣いていた。
・結婚式
ここでも牛深の風習が出てくる。婚礼の始めの儀式。婿の友人がおしろいを塗り口紅など女装をしお嫁さんの自宅へ挨拶に行く。これはお嫁さんを引き立たせる為のものだ。そして花嫁はおくり御膳といってお吸い物とお赤飯をいただく。花婿の家へ行くとしばらく食べることができなくなるため出発前に食べるということだ。そのあと花嫁行列へと続くのだ。
そしてここからはわたしも全く聞いたことがない風習が出てくる。この日花嫁の家族は花婿の家へは行けないことになってるらしい。一緒に着いて行くのは叔父や叔母であり親しい他人だそうだ。
そしてもう一つ。結婚式に花婿は式にでないとのこと。これは式の日は決めてもその日に男が海に行ってることが多かった為だろうか?と文中に書いてあった。その日例え漁にでていなくて、家に居たとしても式には出ない習わしだったそうだ。披露宴の最後に少し顔をだす程度。
この2点ほんとなのだろうか?その他は実在することだったのでこれも架空ではないような気がして。
それにしても面白いですね。気持ちが入りすぎてあらすじ随分長く書いてしまいました。この後、周一の実家で嫁として、嫁ぐことがどういうことかを試行錯誤しながら真紀は成長していくわけですが、ここからのストーリーは牛深関係なくなるし私は好きではないのでラストまでほんとに超特急でいきますよー。
嫁姑問題、お手伝いさんとも他人行儀は嫌なの、喧嘩もしながら絆を深めたい――→周一入隊の日が近づく、もし死んじゃったら真紀はこの家から出ろと言われる――→周一出征――→なんやかんやあって嫁らしく成長する――→実家に帰った時に子供が出来ていることに気がつく――→まさに産もうとしている時に周一の幻影を見る――→子供(周太郎)が生まれたが、南太平洋方面で周一が戦死した通知を受ける――→終戦――→ずっと造船所へ行っていた周一の弟帰ってきて真紀に惚れてアプローチもちろん断る――→居づらくなり周一の実家を出てまた行義たちと暮らす――→鹿児島から出稼ぎに来ていた男にまた言い寄られる断る――→周一の弟結婚したがその嫁が嫉妬で真紀に言いがかり弟やっぱり真紀が好き――→男ばっかり寄ってきて問題ばっかり起こる(自慢か)もう嫌になっちゃう遠見浦に居られないわ(ここまで上巻)――→大分の日田に周一の戦友を訪ねるがもう病気でなくなっててそのお父さんに気に入られて一緒に暮らさないかと言われるが断る――→福岡に行き軍手を作る工場で働くがそこで出会った同世代の女性に一緒に東京に行こうとそそのかされ行くことにする(福岡滞在半月w)――→博多駅で一緒に行くはずだった女性は戦争行っていた旦那が帰ってきたのでやっぱり行けなくなったwと言われ一人東京へ――→闇米の担ぎ屋などをしながら未亡人友の会みたいなものを作る――→なんとかしてみんなでアイスキャンディ屋をやる――→儲かりだす――→ラーメン屋に鞍替え――→独立して中華料理屋――→下巻でも相も変わらず、闇米の仕切り屋や疎開で一時遠見浦で会ったことがある教授、その知り合いの商社の社長とかもてまくるが一応全部破談――→周太郎この間に大学生になるが3年の時に急に辞めたいと言い出す――→とりあえず休学して父親像を求めたのか鹿児島枕崎で漁師を1年半やって帰ってくる――→やっと大学に行ってくれると思ったらメキシコのエビ会社で働くと言い出す――→この頃はもう妹は結婚して遠見浦で生活、東京で一緒に生活していた行義が病気で亡くなる――→メキシコに行く前に母子で旅行に行くことに場所はグアムやサイパン――→周一はこの辺りの海域でなくなったのだろうかと思いにふける――→真紀の人生と周太郎の人生を振り返る――→いきなり周太郎、かあさん結婚したい人がいるんだ宣言・・・――→完
うーん。ね、なんなんだこれでしょw
当時テレビドラマを見てた人は成長する真紀に元気をもらった・・・そうだ。
確かに戦争未亡人は多かったでしょう。その人達には勇気になるんだろうな。そう思うと感情移入できなくもない・・・が戦争を知らない私が純愛小説をうたっているものを読んだ時の感想は違うものになった。だって、結果真紀は最後まで再婚はしませんが相手のタイミングとかが会わなかっただけで気持ちはフラフラしてるんだもん。もてまくるのは仕方ないとしてそれあんたも気があるからじゃんみたいなイライラ。弱ってる時には男にすがろうとしたりして、おいおい周一のこと忘れたのかよって思いながら読んだ。リアルならば人なのでそういうこともあるだろうと思う。僕は純愛小説が読みたかったのだ。最後メキシコ!?グアム!?サイパン!?・・・
そういった感想で【藍より青く】次回評定します。
ちょっと終盤悪意あるまとめに見えるかもしれませんが叩くのは次回までちょっと待って下さいm(__)m
今回も長いお付き合いありがとうございました。
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